釣りって色々なフック(釣針)がありますよね。
こんにちは、Takashit(@33fisherskier)です。
皆さんは釣りで使うフックの表記の意味ってご存知ですか?
フックのパッケージなどに何号とか表記されていますよね。
号は大きさって大体の釣り人なら知っていると思うのですが、他にも色々表記されていますよね。
フライフックもメーカーによって表記が多少なりとも違いますが、4XLや3X Heavyなど書いてありますよね。
私はフライフィッシングを始めて3~4年はこの表記の意味知りませんでした(笑)
入門書とかよく読めば書いてあるんですけどね。私はよく読んでいませんでした(^^;)
今回は、フックのことについて知りたいという方やこれからフライフィッシングを始める方のために、フライフックの各部の名称と表記の意味について解説したいと思います。
この記事を読んでフックを選ぶ時の参考になれば幸いです。
目次
- フライフック各部の名称(画像で解説)
- フックのサイズ
- アイ(Eye)
- シャンク(Shank)
- ベンド(Bend)
- ゲイプ(Gape)
- スロート(Throat)
- ポイント(Point)
- バーブ(Barb)
- パッケージでフライフックの表記を見る
- まとめ:表記の意味、サイズ、種類を理解してフックを選ぶ
フライフック各部の名称(画像で解説)
フック各部の名称です。
フックのサイズ
フックのサイズは通常《#◯》と表記されます。(例えば#10など)
◯の数字が大きくなるとフックのサイズは小さくなり、反対に小さくなるとフックのサイズは大き気なります。
フックのサイズ。(大←…#2/0、#1/0、#1、…#12、#14、#16、#18、…→小)
アイ(Eye)
ハリスやティペットを結ぶ輪になっている部分。ダウン、ストレート、アップの3タイプがある。
各アイにはそれぞれ特徴がありシャンクやベンド、ゲープと複雑に絡みあって設計されています。設計によってドライフライ用だったりストリーマー用だったりと様々ですが、一般的な解釈と私の視点ですが大まかに説明したいと思います。
ダウンアイ
シャンクからアイが下に向いている(上画像はダウンアイ)
テコの力が働きやすいので貫通力もありフッキングが良い。
ドライフライ、ニンフ、ウエットいずれのフライでも使われる。
ストレートアイ
シャンクからアイまでが一直線(平行)
リトリーブしても姿勢が変化しない。
シンキングラインを使ったストリーマーの釣りで使われることが多が、ドライフライ用に設計されたストレートアイのフックもある。
アップアイ
シャンクからアイが上に向いている。
水中で斜め上から引っ張られた時の姿勢が一番安定している。
主にサーモンフライやウエットフライに使用される。ドライフライ用のアップアイもある。
注意点として、アイに直接ティペットを結ぶとテコの原理でフッキングが悪くなります。
通常、アップアイのフックはアイにティペットを通してからループを作り針をくぐらせてアイの根元(シャンク)に結びます。
もしくはアイにティペットを通して直接シャンクに結びます。
かの沢田 賢一郎さんもアップアイのフライについて語られています。(参考記事:だからフライは止められない)
シャンク(Shank)
アイからベンドの曲がり始めまでの部分。
シャンクの形状
ストレート、カーブ、インセクトカーブ、クランク、クランクカーブ、ドルフィンシャンクなどがある。
軸の形状によって「Forged」平打ちの長方形と「Round」円形の2タイプがある。
シャンクの長さ
シャンクの長さは《◯XS》や《◯XL》と表記する。
基本となるフックより
- #12のフックで2XS(2エキストラショート)の場合、シャンクの長さは基本となるフックの#14と同じ長さという意味。(短い)
- #12のフックで3XL(3エキストララージ)の場合、シャンクの長さは基本となるフックの#9と同じ長さという意味。(長い)
軸の太さ
軸の太さは《◯XF》や《◯XH》と表記する。
- #12のフックで4XF(4エキストラファイン)の場合、軸の太さは基本となるフックの#16と同じ太さという意味。(細い)
- #12のフックで2XH(2エキストラヘビー)の場合、軸の太さは基本となるフックの#10と同じ太さという意味。(太い)
単にFine wireやExtra fine wireと表記されているものもある。
ドライフライのフックは浮力を得るために細く軽いフック、ニンフやウエットは沈めるために太く重いフックを使うことが多い。
ベンド(Bend)
シャンクの曲がり始めからスロートの曲がり始めの部分。形状によって、ラウンド(パーフェクト)、リマリック、リテイナー、スプロート、ヨーク、パーフェクト、リバースなどがある。
ラウンド(パーフェクト)
一般的な形状で、ドライフライ、ニンフフライ、ストリーマーフライなど幅広く使われている。
リマリック
ヒール部分が鋭角になっており、ウエットやストリーマー用として使われている。
リテイナー
がまかつのバラシが非常に少ないバーブレス専用デザイン。フックの重心がアイ寄り(中央寄り)なので、バランスのよいフライを巻きやすい。
スプロート
やや楕円がかっていてウエットやニンフ用として使われている。
ヨーク
サーモンフックなどに使われるフックの代表的なベンド
リバース
横方向にねじるように曲げられている。
ゲイプ(Gape)
シャンクからポイントの幅。《◯XW》と表記する。
- #12のフックで2XW(2エキストラワイド)の場合、ゲイプの幅は基本となるフックの#10と同じ幅という意味。(広い)
単にWide Gapeと表記されているものもある。
スロート(Throat)
ベンドの一番深い所からポイントまでの長さの事。
ポイント(Point)
針先の事。
バーブ(Barb)
カエシの事。カエシの無いフックは、バーブレスと表記。
パッケージでフライフックの表記を見る
まずはTIEMCOのパッケージを見てみましょう。
- TMC 103BL:フックの商品名。TMCはTIEMCOの略。BLはバーブレス。
- #17:フックのサイズ
- QTY20:20本入りという意味。(Quantity=量という意味)
- Dry,Fly:ドライフライにおすすめという意味。
- D/E:ダウンアイ
- Wide Gape:ワイドゲイプ(ゲイプの幅が広いという意味)
- Extra fine wire:エクストラファインワイヤ(軸が細いという意味)
- Barbless:バーブレス(カエシがないという意味)
- Black:ブラックカラーのフックという意味
- TMC 212Y:フックの商品名。Yはヤマメに特化して設計してあるという意味。
- #13:フックのサイズ
- QTY20:20本入りという意味(Quantity=量という意味)
- Dry,Fly:ドライフライにおすすめという意味
- D/E:ダウンアイ
- 4XS:4エクストラショート(シャンクが4サイズ短いという意味)
- 5XW:5エクストラワイド(ゲイプ幅が5サイズ広いという意味)
- Forged:針軸の形状が長方形の平打ちになっているという意味
- Black-nickel:ブラックニッケルカラーのフックという意味
色々な表記があり複雑ですよね。
次にがまかつのパッケージです。
- R17-3FT:フックの商品名。頭文字の「R」はリテイナーという意味。アルファベットは、ベンドとシャンクのタイプを表しており、「S」はスプロート、「P」→パーフェクト、「L」→リマリック、「C」→カーブシャンク、「B」→バスバグ/スティンガー、「Y」ヨークという意味。数字の後ろにアルファベットがあるとき、「U」→アップアイ、「S」→ストレートアイ、表記無しは、ダウンアイ。3FTは3エクストラファインでナノスムースコート(Tはがまかつのナノスムースコートの意味)
- BARBLESS:バーブレスという意味
- 3XFINE:3エクストラファイン(3サイズ細いという意味)
- FORGED:針軸が長方形の平打ちになっているという意味
- #12:フックのサイズ
- QTY14:14本入り
フック表記の最後は他に「K」→キール、「M」→ミッジ、「TL」→テーパーループアイ、「V」→バーチカルアイ、があります。
- C14-BV:フックの商品名。「C」カーブシャンク。「BV」バーブレス、バーチカルアイ
- BARBLESS:バーブレスという意味
- 3X SHORT:3エクストラショート(3サイズ短い)
- FORGED:針軸が長方形の平打ちになっているという意味
- 4X-1X VARIABLE FINE WIRE:4エクストラファイン〜1エクストラファインに軸の太さが変化しているという意味
- #14:フックのサイズ
- QTY20:20本入り
TIEMCOとがまかつのパッケージを比べて見ると軸の長さや太さなどの表記は基本的には同じですよね。
商品名のアルファベット表記が違いますが、他のメーカーも軸の長さや太さの表記は同じです。
まとめ:表記の意味、サイズ、種類を理解してフックを選ぶ
フライフックを販売しているのはTIMECO、がまかつの他にVARIVASやダイイチ、マルトフック、アキスコ、パートリッジなど様々なメーカーから販売されています。
各メーカーの中にも様々なフックがありドライフライ用、ニンフ用といった使い分けだけでなくドライフライのこんなフライにはこのフックとか、ビーズヘッド(重り)ニンフにはこのフックなど多種多様になっています。
その他のフライ専用ではないフックを使われている方もみえます。
ドライフライのフックは細軸で軽いものが多いですが、対象魚が大型なのに細軸を使っていてはフックが伸ばされてバラしてしまう可能性が高くなります。
そんな時はニンフ用の2XHフックを使うなりの対策が必要になってきます。
また、シャンクが長くなりすぎるとフッキング後にテコの原理が働きバレやすなります。
ストリーマー(小魚をイミテートしたフライ)はロングシャンクのフックが主流ですが、個人的にはバレやすい気がします。(フックにもよると思いますが)
チューブフライ(プラスチックなどのチューブに巻いたフライ)や最近流行りのイントルーダーやスクイドロの様なフリーフックでショートシャンクの方がバレにくと思います。
この様に軸の太さやシャンクの長さでバレやすが変わることもあります。
反対に太い軸より細い軸の方が刺さりやすいということもあります。
それぞれにメリット、デメリットがありどんなフライにするか、対象魚が何かでも変わってきます。
そういった事を考えながらフックを選ぶ楽しさもフライフィッシングの魅力なのではないでしょうか。
フックへのこだわり、使っているフックの紹介を書いています。合わせてこちらもどうぞ。