釣りをしない殆どの方はフライフィッシングってなに?
釣りはやるけどもフライフィッシングを知らない、または名前は知っているけどどんな釣りか知らないって方が多いと思います。
私も山に移住してくるまでは海で餌釣りやルアー釣りなんかもやっていましたので、フライフィッシングという名前は知っていました。
しかし、どんな釣りかというのはよく知りませんでした。
まあ、マイナーな釣りってことですね。
フライフィッシングには湖で行うものや海で行う釣りもありますが、今回は日本のフィールドで一番メジャーな渓流フライフィッシングの魅力について書きたいと思います。
これから渓流でのフライフィッシングを始めようと考えている方や、まだフライフィッシング歴が浅くもっとフライフィッシングのことを知りたいという方の参考になればと思います。
フライフィッシングとは
フライフィッシングとは欧米式の毛針であるフライを使う釣りです。
起源はイギリスの貴族で、現在も格調高い紳士のスポーツとして楽しまれています。
日本の伝統的な毛針を使った釣りであるテンカラ釣りがにていますけど、テンカラとフライフィッシングの大きく異なる点は、リールを使用しないことと毛針による誘い方の違いです。
簡単にいうとフライラインという特殊なラインを使って毛針を投げて魚を釣るという釣りがフライフィッシングです。
フライフィッシングの魅力
自然の中で行うフライフィッシングはとても魅力的な釣りです。
自然を観察したり、フライキャスティングという特殊な方法で毛針を投げ魚を釣る。
魚を釣る毛針さえも自分で作ったりと様々な魅力があります。
そんな魅力をそれぞれ解説したいと思います。
自然観察
渓流でのフライフィッシングのメインターゲットは主にヤマメやアマゴ、イワナといった魚たちです。
これらの魚たちは水生昆虫を主に食しています。
フライフィッシングのはこの水生昆虫等を模した疑似餌となるフライ(毛針)で魚を釣るのです。
季節や水温、フィールドによって異なるため、飛んでいる虫や川に沈んでいる石をひっくり返し水生昆虫の観察をしたりして、何を食べているか予測します。
実際に魚が補食している虫に似せたフライで釣ることをマッチザハッチといい、これがフライフィッシングの基本であり醍醐味と言えます。
中にはストマックポンプを使って、魚の胃の内容物を取り出して観察する場合もあります。
私はストマックポンプは持っていますがそこまでシビアにならなくても釣れますし、めんどくさくてあまり使っていません(笑)
自然観察はとても奥深く、フライにハマると水生昆虫ハカセみたいになってしまう人もいます。しかし、そこまでしなくても釣れるので徐々に覚えていくのでいいと思います。
水生昆虫の大まかな種類や大きさや色、どのように羽化するかなど分かってくるとフライを巻く(タイイング)時にも役立ちますし、実際の釣りでの戦略でも役立ちますよ。
キャスティング
ルアーと違い、フライ自体には重さがほとんどありません。
フライを遠くのポイントまで投げるためには、重さのあるフライラインとロッドの反発力を利用してキャスティングします。
フライラインを前後に振り、ロッドに負荷をかけてその反発力で投げるのです。
フライキャスティングには、様々なテクニックが必要とされ、ラインをコントロールできるようになるには練習が必要になります。
ある種スポーツの様なものでキャスティングの大会やインストラクターの制度などがあるほどです。
フライラインを自在に操り、狙ったポイントにフライを投げられる様になるととても楽しいですよ。
簡単に習得できるものではないですけど、やればやるほど上達するところにフライフィッシングのスポーツとしての面白さがあります。
フライ(毛針)を自分で作る(タイイング)
フライフィッシングで使用するフライを巻くことを、フライタイイングと言います。
フライはショップ等で購入することもできますけど、自分で巻いたフライで釣る方が何十倍も楽しいです。
フライは様々な鳥の羽や動物の毛を針に巻き付けて作ります。
フライには本物の虫等に似せてあるものから、虫等とは全くかけ離れたものまで様々なフライがあります。
スタンダードパターンのフライはもちろんありますが、自分自身で色々試してみてオリジナルパターンのフライで釣ることも可能なのです。
またフライタイイングを生業としている方がいるくらいで、とても美しく綺麗なフライはまさに芸術品です。
このフライを巻く楽しさもフライフィッシングの大きな魅力でしょう。
最初から綺麗に巻くのは難しいですが、数をこなすうちに上達していきます。
しかし、形が崩れているからといって、釣れないかといったらそうでもないのです。
なぜかボロボロだったり、綺麗に巻けていないフライの方が良く釣れる事もあります(笑)
フィッシング
フライフィッシングでは水面に浮くドライフライの釣りや水面下を釣るニンフやウエットフライ等の釣りが有ります。
ドライフライの釣りは魚がいると思う流れにフライをキャスティングし、本物の虫が流されていくようにナチュラルにフライを流し、思い通りのポイントから魚が水面を割ってフライに食いついた様はとてもエキサイティングです。
フライが水面に着水し川の流れに乗って流れ、魚がフライに食いつくところまでが視認できるのがドライフライの醍醐味ではないかと思います。
また、ニンフやウエットフライの釣りは水面下の釣りのため、フライが水中をどの様に流れているか想像するのが面白いと思います。
初めてフライフィッシングに挑戦する方はドライフライの釣りから始める事をお勧めしますが、ニンフやウエットフライの釣りも奥が深く面白い釣りです。
美しい、カッコいい!
フライフィッシングは自然や渓流魚の美しさ、フライタイイングのフライの美しさもそうですけど、ロッドやリールなどの道具、ファッションにもこだわり美意識が重視されます。
全てにおいて美しさやスタイル等を追求する釣りです。
そんなところもフライフィッシングの魅力ではないかと思います。
まとめ
キャストやタイイング難しそう、フライフィッシングは敷居が高いと思われがちですけど、初めの頃はフライはお店で買ってもOKですし(自分も始めは買ってました)、フライを遠くに投げれなくてもいいのです。
それでもフライフィッシングの魅力は十分に感じることができると思います。
フライフィッシングは、子どもからシニアまで、男性でも女性でも楽しめると思います。
まずは必要最低限の道具を持って釣りに出かけてみましょう。
きっと自然が癒してくれると思いますよ。
フライフィッシングを始めてみたい方はこちらで入門記事も書いていますのでどうぞご覧ください。