こんにちは、Takashit(@33fisherskier)です。
趣味でバンブーロッド製作をしています。
私が製作しているバンブーロッドは普通のバンブーロッドと少し違い、節の無いロッドです。
節の無いロッドのことをノードレスバンブーロッドと言います。
この記事では竹片をノードレスにして、各ピースを接合し1本のスプリットケーンを作るための加工方法と接着方法について書いています。
興味ある方はぜひご覧ください。
ノードレス加工|切断
まずは竹片の節部分で切断します。
上の画像は竹割してあったスプリットケーンがあったので、その状態から節だけを切断して除去しました。
すると節の無いピース(短い竹片)が何本かできます。
今回は竹割してあったものを切断していますが、竹の状態で節部分を切断してから竹割をした方が各ピースの太さを揃えやすいと思います。
節の無いピースを何本かつなぎ合わせて1本のスプリットケーンを作るので、必要になるスプリットケーンの長さ分ピースを何本か準備します。
スプリットケーンの長さと必要なピースの計算方法は後述します。
画像は切断したピースをスプリットケーンごとにまとめた状態です。
6角バンブーロッドなので3角形のスプリットケーンを6本貼り合わせて作ります。
そのため、スプリットケーンは6本必要になるということです。
上の画像では1本のスプリットケーンに5本のピースを使用しています。
一応、私は竹を6等分してナンバリングをし、通常の節ありのバンブーロッドと同じように組み合わせをしています。
最終的にはギャリソン・ノードと同じ張り合わせにしています。
後は各ピースをつなぎ合わせし易いように、竹の3辺をカンナやヤスリで削り同じ幅、厚さになるように仕上げます。
【ピースの削り方】
ここまで出来たらオーブンで火入れをします。
火入れ方法はこちらの記事で解説していますので、よろしければご覧ください。
ノードレス加工|斜めにカット
火入れが終わったピースの端を斜めに切断します。余りにも曲がりがひどいピースは曲がり直しをしてから斜めに切断します。
削って斜めにする方も見えるようですが、私は卓上丸ノコで斜めに切断しています。
画像のような治具を使ってピースを挟みます。
そうすれば切断の際にピースが暴れることもありませんし、どのピースも同じ角度で切断できます。
切断するときの角度は20°になるように治具を設定してあります。
ちなみに卓上丸ノコはこちらを使用しているのですが、テーブルソーにもなるので便利ですよ。
ぶっちゃけ綺麗に切断できればなんでもOKです。
【左:切断前 右:切断後】
斜めに切断すると画像のようになります。
スプリットケーンの計算方法
例えば、7ftの2pcロッドを製作するとします。
7ft=約213cm
2pcなので1pcの長さが106.5cmとなります。
ですので必要なスプリットケーンの長さは106.5cm+5.0〜10.0cm(余裕を持たすため)
スプリットケーンの必要な長さを115.0cmとし、1本のピース(節なしの竹片)が35cmとします。
ピースの幅が約1.0cmだったとして、ピースをカットするときの角度は20°なのでピースの接着部分の長さの計算式は下記のようになります。
a=h/tanθ(a=接合部の長さ、h=ピースの幅、θ=角度)
a=1.0/0.364…=約2.75cmとなります。
接着部分で2.75cm必要になるので35cm×4本-2.75cm×3=131.75cmのスプリットケーンができます。
図で説明するとこんな感じです。
仮にピースが3本だと99.5cmと短くなってしまうので、少し長いですが4本で繋げて1本のスプリットケーンの出来上がりです。
これを6本×2セット(ティップとバット)作ります。
ちなみに接着部分は節ズラしのようにズラしていません。
最後の張り合わせで同じ位置に接着部分がきますが大丈夫です!多分w
ピースを接着してスプリットケーンを作る
斜めにカットしたピースを接着剤で張り合わせます。
そして、100均などで売っているクリップで固定して乾燥するまで待ちます。
接着剤はタイトボンドⅢを使用しています。
接着剤はタイトボンドⅢがいいよと師匠に教えてもらったのですが、扱い易いしかなり強力に接着するのでおすすめですよ。
まとめ
接着剤が乾燥したら、スプリットケーンの曲がりを直し→粗削り→仕上げ削りと進んでいきます。
画像はロッドが完成した状態です。
本当はこんなに繋ぎ目が目立たないのですが、これはちょっと失敗しています(笑)
わかり易いように目立つところを撮りました。
ノードレス加工と接着は以上です。